墨液の選び方

まなかな主宰遠山ちひろです。

本日は【墨液の選び方】についてです。

意外かもしれませんが、筆選びもさることながら書きやすさや、作品自体の仕上がり感(墨色)に大きく影響するとも言えるのが墨液選びなんです。

まずは固形墨が何から作られているかというと、煤(スス)に、にわか(動物のコラーゲン)や香料を入れて作られます。

墨液も同様の物や、工業的に作られたカーボンを使用したり、にかわの代わりに合成樹脂(接着剤)を使っているもので防腐剤が入っているものが多いです。

安価すぎる物(100円前後)、洗濯で落ちやすい系の墨液は、青色系の顔料が入っていた合成樹脂が筆や硯を痛めるなど原因と言われていますし、表装できないものが多いです。

本格的に習字を始めよう!と思ったり練習用にと割り切って使うのをお勧めいたします。

合成樹脂は乾きが早く(メリットでもあると言えますが)、半紙に筆を運ばせた際にやや突っ張る感じがあるようで、掠れが多い作品となる傾向が多いです。私の教室でも墨液を油煙墨、にわか使用の製品で書かせたところ、大半の児童が書きやすい!と感動していました。

また学校などで作品を並べたときに、綺麗な黒い線で書かれた作品はくっきりと見え第一印象をよく見せることができます。墨液を変えただけで自分の作品が上手に見えて、書きやすくなったことを実感したのです。

日本習字の墨液はサイズにもよりますが200円前後〜購入できますし、ぜひ引き続きご利用ください♪